インスタグラムから見えてくるアメリカ大統領選の別の姿。
今回のアメリカ大統領選。トランプ氏の勝利に終わったが、次代を担う若者たちはどう反応していたか。インスタグラムを見れば、それがわかる。
トランプもヒラリーもインスタグラムのアカウントを所有し(トランプ:@realdonaldtrump、ヒラリー:@hillaryclinton)、選挙運動中は二人ともインスタグラムを頻繁に更新し、自分の意思を発信していた。
そしてハリウッド・スターや海外セレブたちもインスタグラムで、自分自身が支持する候補者の応援投稿をし、このハリウッド・スターたちに便乗するように、アメリカ国民もインスタグラムで自分がが支持する候補者の応援の投稿をするようになっていった。
そんなハリウッド・スターたちをはじめ、アメリカの多くのインスタユーザーたちの間で圧倒的に人気があったのは、残念ながらも敗れたヒラリーだったのだ。
実際に、世界の歌姫レディー・ガガは自信のインスタグラムのプロフィール名を#VoteHillaryと変えたほど。
他にも女優のクロエ・グレース・モレッツや歌手のマイリー・サイラスなど、多くのスターたちは精力的にヒラリーをインスタグラムからも応援し、彼女を応援するさまざまな投稿を長期にわたって行っていた。
そして、”#imwithher””#voteher”と、投稿する際にこれらのハッシュタグを入れてヒラリーを支持する声をあげていたのだ。
特に”#imwithher”のハッシュタグは、インスタグラムで検索をかけてみると約140万件の投稿があったことが分かる。
いっぽう、トランプは自身も”#MakeAmericanGreatAgain”とハッシュタグをつけてインスタグラム投稿をし、トランプ支持者たちも、このハッシュタグをつけて彼を応援する投稿を下が、合計でこのハッシュタグ投稿は約87万件ほどだった。
結果はトランプ氏が大統領に選ばれたが、インスタグラムのみ焦点を当てると、圧倒的にヒラリーの方がインスタユーザーから支持をされていたことがわかる。
現在、全世界にインスタグラムのユーザーは5億人と言われており、またユーザーは主に20代の若者が多い。
そして、実際に大統領選で、18歳から25歳までの若者の間ではヒラリーが圧倒的に投票を獲得している。
ハリウッド・スターをはじめ、多くの著名人がヒラリーの支持をインスタグラムを通して発信したことが、アンダー25のインスタグラム・ヘビーユーザー世代へのヒラリー人気とつながり、さらにハッシュタグを入れて彼女を応援するようになっていったのだ。
今回の大統領選では、トランプ氏がツイッターを最大限に活用、それが勝利の一員となったとも言われる。しかし、次回の大統領選では、インスタグラムの活用が勝敗を決めるようになるのかもしれない。いずれにせよ、SNSを通して政治の在り方も変化していくのだろう。