先日女子大生と話す機会があった。
結婚と出産について話題となったので、彼女たちに質問した。
私「結婚したいの?」
女子大生「もちろんしたいです!」
私「なんで結婚したいの?」
女子大生「子供がほしいからです。」
私「結婚しなくても子供を作ることはできますよね?」
女子大生「でも、大好きな人との子がほしいのです。」
私「結婚してなくとも、パートナーとパートナーの子を授かることができますよね?」
このようなやり取りが続いた。
これまでに結婚したい!子を持ちたい!という気持ちに自然となったことのない私は、
その理由を純粋に知りたいがため女性へ頻繁に同様の質問をする。
これまで聞いた中に、「結婚したくない。」「子供作りたくない。」と答えた方は極わずかだった。(100名中1,2名がしないと答える程度)
一体、なぜ結婚したり、子供がほしいと思うのだろうか。
昨今、「結婚はしたくないけど、子供はほしい。」という女性が周りに増えてきている。
特に私の周りの30代半ば〜40代後半の独身働く女性からそのようなことを聞く。
なぜ「子を持ちたい」のか?ここに今日はフォーカスしたいと思う。
ここである調査結果をシェアしたい。
なぜ子を持つのか?Why you have a child?
「なぜ子を持つのですか?」という質問を、男女(未婚・既婚)に対してアンケートした。*The Conflictより
以下結果である。
A child improves daily life and makes it happier 60%
子どもは日々の生活を向上させて幸せにしてくれる 60%
A child means continuing the family, handing down its values and history 47%
子どもをもつことは、家族を維持してその価値と歴史を残していくことを意味する 47%
A child gives love and affection, and company in one’s old age 33%
子どもがいると、老後に愛情や優しい気持ちや人との交わりを得ることができる 33%
A child means giving someone the gift of life 26%
子どもをもつことは、誰かに命という贈り物をあげることを意味する 26%
A child makes a couple’s relationship more intense and stable 22%
子どもがいると、夫婦仲はより密になり安定する 22%
A child helps you become an adult and take responsibility 22%
子どもは、あなたが大人になり責任感をもつ手助けをしてくれる 22%
A child allows you to leave something of yourself behind when you die 20%
子どもがいると、あなたが死んだときにも後世に何かを残すことができる 20%
You can help your child achieve things you could not do yourself 15%
あなたができなかったことを子どもに成し遂げさせる手助けができる 15%
Having a child is a new experience, introducing something new to your life 15%
子どもをもつと新しい経験ができて、あなたの人生に新しい何かをもたらしてくれる 15%
To please your partner 9%
パートナーを喜ばせるため 9%
Having a child is a religious or ethical choice 3%
子どもをもつことは、宗教的または倫理的な選択である 3%
Other reasons 4%
その他の理由 4%
For no particular reason, by accident 6%
特に理由はなし、たまたまである 6%
Have children, would like to or would have liked to 91%
子どもがいる、または子どもが欲しい/欲しかった 91%
Do not have children and do not want to 9%
子どもがいない、欲しくない 9%
この結果をみて、正直「ん〜〜〜。」と思った。
なるほど!だから子供を持ちたいと思うのか!といった納得感が得られない。
しかも、約9割の人が子を持ちたいと思うといった結果にも驚きを隠せない。
なぜだろう。ちょっと考えてみよう。
多くの人が答えた「子どもは日々の生活を向上させて幸せにしてくれる」を取り上げてみる。
なぜこのように思うのか。
まずは、環境による影響である。家族仲、夫婦仲の良い家庭で育った方は、子供という家族の一員が存在するからこそ幸せプラスアルファになるという価値観が形成されやすい。恐らくご両親から「あなたがいて幸せ」「生まれきて有難う」などの言葉がけがあったり(もちろんダイレクトにそのような言葉が存在したか否かはさておき)、常日頃家族といる「楽しさ」「喜び」を感じることのできる家族の関係性があったのではないだろうか。
その真逆の環境の場合、同様な価値観が生まれるか、、というとそれは考えにくい。(まさに私自身がそのような環境で育ち、家庭に対する価値観は一般認識されているものとは程遠いからだ)
これに加えてもう一つ思うことがある。
”日々の生活を向上させて幸せに過ごす”には、子供を持つ以外に方法はたくさんある。
「どのように幸せになるか」様々な手段・方法を考え行動することで、少しでも充実度が増すのではないか。
さきほどの回答「子どもは日々の生活を向上させて幸せにしてくれる」の主語を「私〜I〜」にしてみるとわかりやすい。
→ 「”私”は日々の生活を向上させて幸せになる」
そのために何をすれば良いのか?何を行動する?何をやめる?といった具合に、主体的に考えることができる。
知らぬ間の価値観の侵食
なぜ、多くの女性は「子を産みたい」と思うのか。
気づかぬうちに「価値観の侵食」があることをぜひ認識したい。
「子を産む女性は偉い」的な価値観が蔓延しており(特別な理由付けもなく)、その価値観を持つ祖父母や父母に育てられた今の世代は「子を持つこと」は当然であり、子を持たない女性に対して一種の偏見を持つこともある。(人によるが)
「子を産みたいと思う女性」を生むのは、身近な人の価値観の刷り込みが大きく影響しており、本能的に「女に生まれた以上子を産みたい」と思う人はいないということだ。
話は変わるが、以前女優の山口智子さんが雑誌のインタビューで答えた「子を持たない」考えが話題となった。彼女は、子を持たない人生を望んでおり、その決断に一片の後悔もないと言った。
記事はこちら
その決断に至った理由は、幼少期の出来事によるものだと言われている。
前述したアンケート結果からみても、全体の1割ではあるが、「子を持たない」と回答した人も存在し、そのような価値観を持つ人は現に存在するということを私たちは知っておきたい。
さらに言えば、この決断も人生をより良いものとする一つの選択肢であることも理解したい。
『子を産みたい』
生きている過程で形成される思い。
それは環境によるもので、子を産みたいと思う人とそうでない人がいる。
女性だからといって、オギャーと産まれたときから持ち合わせている思いではない。
ここで一番伝えたいこと、それは人生の決断は自分ですること。(自分なりの理由づけで)
より良い決断をするにも、「選択肢」を数多く持つことがベストな選択を生む。
子を持つのも持たないのも選択肢の一つ。それが良い悪いもない。
ただ大切なのは、あなたが考え選んだ道だ、と胸を張って言えることだ。