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仕事のできる女子は電話に出ない?

時代のキーマンはみんな電話が嫌い?

電話論がちょっとした話題になっている。発端は堀江貴文氏の「電話してくる人とは仕事するな」というメッセージだと思われる。

堀江貴文氏「電話してくる人とは仕事するな」

この記事の中で堀江氏はこう述べている。

「自分の時間」を奪う最たるもの。それは「電話」だ。 僕は「電話に出ないキャラ」を確立している。電話で話す必然性のない用事なのに、やたらと気軽に人の電話を鳴らす者がいるが、僕は絶対に応答しない。相手がどんなに偉い人であろうが、僕は「電話に出ないキャラ」になると決めている。電話は多動力をジャマする最悪のツールであり、百害あって一利ない。仕事をしているときに電話を鳴らされると、そのせいで仕事は強制的に中断され、リズムが崩れてしまう。

この意見にはブロガーーのイケダハヤト氏も賛同する記事を書いている。

もっとも重要なのが最後の「仕事をしているときに電話を鳴らされると、そのせいで仕事は強制的に中断される」というあたりでしょう。

「そうはいっても、電話は仕事に必要じゃないですか」

とか言ってくるナンセンスな人々は、ここが感覚的にわかってないんですよ。

つまり、彼らはあまりにもダラダラと仕事をし、日常を過ごしているので、「仕事の最中に電話がかかってきて、マジで迷惑!」という思いをしたことがないのです!どどーん!

「電話を使う人は仕事ができない」。その理由を解説しようじゃないか。

「電話がかかってきても平気なヤツはダラダラ仕事をしている人」というのは、炎上芸を身上とするイケダハヤト氏らしい、なかなか刺激的な物言いだが、僕も同感だ。僕も基本的には電話には出ない派。クライアント企業の社長からかかってきても出ない。美女からの電話には即対応するが、今どきの美女はめったなことでは電話してこないので、残念ながら美女からの電話をとるというチャンスにはめったに恵まれない。

もちろん留守電が残っていれば聞く。しかし、ほとんどの場合、コール・バックしない。メッセージやメールで返事を送る。

電話に出ない理由は堀江氏やイケダ氏と同じで、とにかくイラッとくるからだ。

まともに仕事していれば電話に出ることは不可能?

僕はマーケティングのコンサルタントなので、仕事はほとんどの場合、企画書や提案書、レポートを書いているか、ミーティングしているか、戦略を練っているか、資料を読み込んでいるか、仕事時間のほとんどをそのような作業に費やしている。その間をぬってガールパワー・インサイトやダイヤモンド・オンラインの原稿も書く。いずれにせよ、集中力が要求される作業なので、そのような時に電話がかかってくるとほんとうにイラッとする。だから出ない。

もちろん、移動時間はあるが、以前はクルマ移動が中心だったので運転中にハンズ・フリーで電話に出ることができたが、ここ数年は健康上の理由で電車移動に切り替えた。そうすると、まず移動中も電話には出られない。

というわけで、電話が好きとか嫌いとか言う以前に、電話に出ることができるタイミングがほとんど無い。徒歩かタクシーでの移動中くらいしかない。喫茶店で仕事をさぼっている時でさえ、SNSをチェックしたりコメントを返したり、FBやLINEのメッセージをやり取りしたりして忙しい。とても電話に出ているヒマなどない。

しかし、これは僕だけが特殊なのではなく、今の時代に普通に仕事をしていれば誰だってそうではないか? ビジネス・パーソンはSNSの時代になってから、事実上アイドル・タイムというものが無くなったのだ。なので、留守番電話などで「お手すきの時間にお電話ください」とかメッセージが残っていると、「お手すきの時間なんかねーよ!」と毒づきたくなる。

実は僕は電話での無駄話は嫌いではない。独身時代は彼女と毎晩、何時間でも電話で雑談していたし、今でも女の子と長電話することは苦痛ではない。しかし、それも夜の暇な時間に限ってだが、そもそも夜の時間でもSNSで政敵をディスったり、指原莉乃の総選挙三連覇の意味を考えたり、三浦瑠璃が何を言ってるのか調べたりと、なにかと忙しいのだ。よほど親しい女の子からの電話でなければ、夜の時間といえども電話に出る気にはならない。というか、今どきは僕にLINEを送ってくる女子はいても電話してくる女子などいないのだが。

大企業もすでに電話は失礼な時代

しかし、まあ以上の理由は僕のまったくの個人的な志向性の問題でしかないが、ビジネス社会一般としてはどうなっているのか?

これが実は、すでに電話は時代遅れになっている。読者のみなさんもそうかもしれないが、ビジネス・シーンにおいてもすでに電話はほとんど使われなくなっている。

たとえば、僕のクライアントに日本を代表する大企業があるが、そこの本部長とMTGの日時を決定する時は、秘書がメッセージ・グループを作り候補日を送ってくる。そしてメッセージのやり取りでMTGの日時を決める。

他のクライアント(業界最大手企業の子会社)の社長とのやり取りも基本はメッセンジャーだし、あるグローバル企業の担当者とも基本はメッセンジャーで連絡を取り合っている。

つまり、大企業相手のビジネスでも、コミュニケーションの基本はすでにメッセンジャーだ。メールさえ使わない。

では、古い体質の日本の大企業はどうかと思って、某大手町女子に聞いてみた。するとこんな回答が。

「上司にいきなり電話することは失礼だとされている」

つまり、社内の連絡でさえ、上司に対してさえ電話は原則禁止になっているわけだ。まさに衝撃の事実ではないだろか? 古色蒼然とした文化が香る大手町企業でも、すでに電話は「失礼」で時代遅れなのだ。

キャリア・アップを目指す女子のみなさんは、なるべく電話を使わないようにしたほうがいい。そんな時代になっているということだ。

(追記)
ちなみにFAXだが、数年前に「そういえばここ3年ほど、FAXの送受信が一件もないなあ」ということに気づいたのでFAX回線そのものを廃止した。

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竹井善昭

CSRコンサルタント、マーケティング・コンサルタント、メディア・プロデューサー。一般社団法人日本女子力推進事業団(ガール・パワー)プロデューサー。

ダイヤモンド・オンラインにて「社会貢献でメシを食うNEXT」連載中。
http://diamond.jp/category/s-social_consumer
◇著書◇「社会貢献でメシを食う」「ジャパニーズ・スピリッツの開国力」(共にダイヤモンド社)。 ◇翻訳書◇「最高の自分が見つかる授業」(Dr.ジョン・ディマティーニ著、フォレスト出版刊)

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