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【女性のキャリアアップ】母性は本能という神話

「母性は本能という神話」

The Conflict: How Modern Motherhood Undermines the Status of Womenを最近読み始めた。
著者であるElisabeth Badinterは、作家、哲学者であり世界を代表するフェミニストである。
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”母性とは一体何か”を考えさせてくれる一冊である。

辞書で母性と引くと、
『母性とは、女性の持つ母親の性質であり、子供を産み守り育てる本能的資質。』とのこと。
すなわち女性は誰もが自身が生まれたときから、必ず持っている資質の一つとして母性があげられるというのだ。社会でこの考えは広く認知されていると私は思う。

誰もが子供を持ったり、子供が大好きだ、という前提で話をする人が少なくない世の中。
むしろ、持って当然、好きで当然という感が否めない。
そんな社会で生まれ育った私は昔から自分と世間とのギャップを感じていた。

なぜならば、私は母性の欠片もないからだ。と私は長年思っていた。
子供がかわいいと感じたり、将来子を持ちたいと一度も思ったことがないからだ。

母性とは日々母と子の関わりにより育まれるものだ

Elisabeth Badinterの考えはこうだ。
「母性とは本能ではない。日々母と子の関わりにより育まれるものだ。」
私自身この考えにとても共感した。そして何より、勇気付けられた。
さらには自分の考えが肯定できたことが一番良い影響だった。

前述したが、私は昔から子供に興味がなかった。いうなれば、結婚して子供を持つことに特に夢や希望はなかったのである。
(結婚や出産を未知の世界と捉えた場合それに対する興味はゼロではなかったが)
そんな私だが、今では一児の母となり、10歳の息子ができてどのような変化があったか。
実は自分の息子は世界一可愛いと思っているし、愛おしい。(日々可愛さは増していくのである。俗にいう親バカである。)
*あえて補足しておきたいのは、私は最初に子供ができ、結婚をしたタイプである。できるだけ本意を伝えたいことから述べておく。

10年という母子関係の歳月が私の母性を生み、育んでくれた結果である。
母性というものが存在するとするならば、
私自身母となり、子と過ごすなかで母性を後天的に備えたことを体現したわけである。


話は変わるが、先日、雨宮塔子さんがNEWS番組に復帰すると報じられた。
フランス在住、2児の母である彼女は日本の帯番組に復帰するとともに、2児をフランスに住まわせたまま帰国する決意をする。
その報道による世間の声はこうだ。
「子供を置き去りにして身勝手だ」「子供がかわいそう」「なぜ子供を捨てることができるのか」
*参考 http://www.excite.co.jp/News/column_g/20160725/Litera_2445.html

この反応。私はとても異常に感じるのだ。
日本文化における母子関係の価値観を露呈しているまさに象徴ではないかと思う。
このケースを母性云々とは違う角度からみてみたい。

「目的と方法」について。
親として、子を産み守り育てるには様々な目的と方法がある。
「目的と方法」これを履き違えてならない。
目的 : なぜ何のためにそれをするのか?ゴールは?
方法 : 目的を達成するための手法や手段。どうすれば目的を達成することができるのか?具体論
その方法を選択することはなぜよいのか?理由を明確にしているか。

子育ての目的とは何か?そのためにどのような方法をとるのか?
それぞれの目的が異なるならば、方法も異なってくるはずだ。目的を知らずして、ただ単に方法論を非難しても全く意味がない。

私の子育ての目的と方法を一部紹介する。
目的 : 自立した個人となり、いつでも社会生活が一人で送れる子に育てあげる
方法 : 数多くの習い事をさせる
(多様な人やコミュニティに身を置くことで多様な環境への適応力を養う)
身支度や自分のことは全て自分で行うようしむける *食べる、洗う、などなど
(一人暮らしを想定、全て自己責任で行う)
このように目的と方法を常に考え子育てをしている。
早期に自立した個人になるならば、中学校から海外のボーディングスクールに通わせることも選択肢の一つだと思っている。親と子の距離がたとえ離れたとしても、目的達成のために有効であれば選択肢として入ってくるわけだ。
ただ、これを親だけの意向だけで推進してはならない。そこは大切にしている。
子供は子供なりの考えと感情を持っているからだ。「話し合い」が必要なのだ。
現に、雨宮さんも今回の決断に至るには、お子さんの意向確認や話し合いを重ねたと記事に書かれている。そこが最も重要なプロセスだと私も思っている。

”距離”の視点で話をすると、常に近くにいても親子の心の距離が遠いという事実も少なからずある。私自身がそうだった。
物理的な距離は少なくともテクノロジーが発展した現代において、様々な工夫で縮められるように思う。むしろ、近くにいるのに心の距離が埋められない親子の方が問題である。

雨宮さんのケースを非難している人たちは、目的思考を持っているのか?と思う。
「きっと母性が欠けているから子を見捨てるんだ!」目的思考を持っていればでてこない声だろう。


子を産み育て守りたいと思う資質。
それは、子を持つ前から思っている人、子をもってから思いを持ち高める人、様々な人がいるのだ。

母性。
それは、先天的に誰もが持ち合わせているものではない。
あとから生み育てることができる後天的なものである。

「母性は本能。それは神話でしかない。」

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大野理恵

ガールパワー専務理事
 「多様性を育み、企業と個人に活力を与える」ことをビジョンに掲げ、
2013年株式会社ウィンフィニティを設立、教育コンサルティング事業を行う。多様性を育むための、キーパーソンである女性の活躍を後押しすべく、働く女性に向けたコーチングをこれまでに1000名以上行う。社会で活躍する女性が抱える悩みに直面し、一人でも多くの女性がより豊かな人生を過ごすためにサポートを行う。2015年ガールパワーに参画、専務理事に就任。

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