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浅野ゆう子結婚で考えるバブル女子の老後

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竹井善昭

プロデューサーGirl Power
ガールパワー・プロデューサー 株式会社ソーシャルプランニング代表取締役 マーケティング・コンサルタント メディア・プロデューサー

バブル世代の象徴・浅野ゆう子が57歳で結婚!

女優の浅野ゆう子が昨年末に結婚していたと所属事務所が発表した。57歳での初婚だ。

浅野ゆう子と言えばバブル世代にとっては特別な存在だ。80年代後半から90年代にかけて、浅野温子と共にW浅野と称され、いわゆるトレンディ・ドラマの象徴的な女優だった。それはつまり、川島なお美、ユーミンと共に、バブル時代を象徴する存在であったことを意味する。

彼女は神戸出身で僕より少し下級生だ。幼少期から大人びた少女だったと言われ、中学時代は陸上部にいたが、当時の神戸で陸上部にいた男子の間では、そのセクシーさが話題になっていた。

母親は彼女を芸能人にしたいと願い、足がキレイに伸びるように正座は禁止されていたというエピソードは有名だ。

13歳でアイドル歌手としてデビュー。長身ですらりと伸びた長い足。抜群のスタイルの良さだったが、当時のアイドル歌手としてはスタイルの良さはむしろ邪魔で、アイドルとして大きく成功したわけではない。

しかし、70年代に入って、そのスタイルの良さと大人びた雰囲気を活かしたセクシー路線でブレイク。水着やミニ・スカートでこれでもかとセクシーさを強調して、男性には人気を得たが、女性からはむしろ反発されていた。

それがトレンディ・ドラマで主演を務め、女性人気がブレイク。W浅野としてバブル期を代表する人気女優となった。この時代の代表作は、トレンディ女優としての評価を確立した88年の「君の瞳をタイホする」。そして浅野温子とのW主演の「抱きしめたい」だろう。いずれも、トレンディ・ドラマの代表作である。

そんなわけで、バブル世代にとっては特別な存在の浅野ゆう子であるが、そんな彼女が57歳にして初の結婚。そのことの意味を考えてみたい。

老後が視野に入ってきたバブル世代

57歳と言えば微妙なお年頃だ。男性も女性もそろそろ自分の老後を考え始める。会社員であれば数年後に定年退職を迎えるし、自営業でもあと何年、仕事ができるか考え始める。そして60代、70代、80代の生き方を模索する。バブル世代の女子もそういうお年頃になってしまった。

学生時代には女子大生ブーム、社会人になればディスコ・ブームやスキーブーム、カラオケ・ブームを生みだし、結婚して子どもを産んだら「まるで女子大生のようなお母さん」と称され、バブル崩壊後もブランドものの消費トレンドを牽引し、バブル女子はずっとキラキラした生き方を貫いてきた。良くも悪しくも、この世代の女子は、ずっと前のめりで生きてきたのだ。

そんな彼女たちが還暦を目前にした時、57歳の浅野ゆう子が結婚した。

事務所がメディアに送った結婚の報告によれば、彼女は

「この年齢だからこそ、互いの健康に気遣いつつ、寄り添いながら穏やかに、これからの人生を歩んでいこうと決めました」

ということだそうだ。

穏やかな老後を過ごすために、この人と結婚しましたと言わんばかりのコメントだ。

57歳という、老後が視野に入る年頃の人間らしいコメントだとも言える。

ただ、個人的には、バブル世代の人間としては、このままバブル女子におとなしく穏やかな老後を求めて欲しくないと思う。

バブル女子に求める老後とは?

バブル世代の女性は、前述の通り、日本の新しい女子文化や消費トレンドを生み出してきた。

それが還暦を迎え、老齢にはいったからといって、いわゆる老人らしい、老後の生き方をして欲しくないのだ。

言うまでもなく、高齢化は日本の大きな社会課題だ。

医療や介護にかかる社会保障費の増大は重要な課題だが、高齢化社会の中で老人たちがどのような生き方をするかも、社会にとっては大きな課題だ。老人たちがひっそりと身を潜めて、おとなしく地味に生きていては、日本社会は暗くなるばかりだし、若者だって陰鬱な気分になるだけだろう。

バブル女子には、いわゆる「老人らしい」生き方、ライフ・スタイルはしてほしくない。

老人らしく山歩きや温泉を楽しむのも悪くはないが、バブル女子にはもう一度、スキー場に行って欲しい。昔のように、40度の壁を滑り降りることは危険でも、初心者コースのダラゲレならまだまだ楽しめるはずだ。

老人ホームでは、みんなで童謡を歌うよりも、ディスコ大会を開催して欲しいし、カラオケではWinkを振り付けをつけて歌って欲しいし、なんなら女子高生たちと一緒に荻野目洋子のナンバーを歌って踊って欲しい。

最近ではシニアの恋愛も話題になっているが、バブル世代は恋愛至上主義の世代でもあるので、バブル女子はさらに前のめりに恋愛して欲しい。

そして、単に若い頃の文化を楽しみ、今の若い世代に伝えるだけでなく、新しい「明るく楽しいシニア・カルチャー」というものを生み出して欲しい。「オシャレなシニア・ライフ」を生み出して欲しい。

これまで、日本社会には「オシャレで素敵なシニア女性」というものは存在しなかった。まれにそのような女性はいたが、クラスターとしては存在していなかった。

しかし、バブル世代の女性には、そのようなクラスターを生み出す力はあるし、そのようなクラスターは高齢化社会には絶対に必要だ。

その意味で、浅野ゆう子には期待する。同世代女性から、そして若い世代の女性からも憧れを持たれるシニア女性。そんな存在になれるポテンシャルが浅野ゆう子にはあるし、今回の結婚はそうなるための第一歩なのだと思う。

世界が羨む日本の未来を築くためにも、浅野ゆう子のこれからに期待する。

 

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竹井善昭

CSRコンサルタント、マーケティング・コンサルタント、メディア・プロデューサー。一般社団法人日本女子力推進事業団(ガール・パワー)プロデューサー。

ダイヤモンド・オンラインにて「社会貢献でメシを食うNEXT」連載中。
http://diamond.jp/category/s-social_consumer
◇著書◇「社会貢献でメシを食う」「ジャパニーズ・スピリッツの開国力」(共にダイヤモンド社)。 ◇翻訳書◇「最高の自分が見つかる授業」(Dr.ジョン・ディマティーニ著、フォレスト出版刊)

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