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「トランプ勝利」は「男の時代」の終わりの始まり。 | Girl Power Insight

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「トランプ勝利」は「男の時代」の終わりの始まり。

トランプ勝利に失望する女性たち。

米大統領選におけるトランプの勝利には、女性支援業界でも失望の声が拡がっている。

それはまあ、当然と言えば当然のことだ。

東京都知事が女性となり、イギリスの首相も女性が就任し、世界的に「女性の時代」と言われる中で、アメリカで初の女性大統領が生まれる。これは「女性の時代」推進を大きく加速させるビッグ・イベントになるはずだった。

それが夢と消えたのだから、失望も当然だ。

しかし、僕はあまり大きな失望は感じていない。もちろん、絶望もしていない。なぜか?

トランプの勝利は「男の時代」の、終の始まりだと思うからだ。

革命は一直線には進まない。

女性の活躍推進は日本だけの課題ではない。世界的なイシューだ。

今や世界は、途上国から欧米先進国まで、こぞって女性活躍推進に突き進んでいる。

これは良いことなのだろうか?

もちろん女性にとっては良いことだ。しかし、男性にとっては?

これまでは、ごくごく例外はあったが、基本的に政治も経済も文化も男性が支配してきた。有史以来、少なくとも何千年も「男の時代」が続いてきた。(何万年も前の文化や社会のことは、ほとんど開明されていない)

そのような男性優位の社会の中で、女性が活躍する、社会進出するということは、これは「革命」なのだ。

革命とはなにか?

それは、権力の奪取である。

たとえば、フランス革命というのは、フランスの人民が主権を王様から奪い取ることだった。。

「女性の時代」というのは、女性が男性社会での地位を向上させることではない。

女性が政治、経済、文化を支配することである。

小池百合子氏のケースを見ても分かるように、女性がトップに立たなければ社会も組織も変わらない。

女性活躍推進政策の中で、「女性の役員を3割に」とか言ってるが、それでは会社は変わらないのだ。

男性が社長の会社で役員になる女性は、男性社会の中でうまく振る舞える女性だけである。

男性とはまったく違う発想と文化を持った女性はスポイルされる。

これが、ハイスペック女子問題であるが、多くの若い女性社員が自社の女性役員に対して「ああはなりたくない」と思う理由でもある。

しかし、これはしょうがない。

社長も会長も男性で、役員の7割が男性の役員会で、女性がほんとうに女性の感性と論理で会社を経営しようとすればどうなるか?

言わずもがなである。

だから、女性役員ではダメなのだ。社長でなければダメなのだ。

女性活躍推進を本気でやろうと思えば、日本企業の社長の(少なくとも)3割を女性にする必要がある。

女性に対していくら理解があっても、男は男である。女性に対する理解にも限界がある。これは、僕自身がそうだからよく分かる。女性支援NGOのプロデュースをしているくらいだから、人は僕のことを「女性に対する理解がある男性」だと思っている。たぶん、世間一般の男性よりかはそうなのだろう。しかし、それでもやはり男である。限界はある。自分のことだから、それはよく分かる。

やはり女性がトップに立たなければ、社会も会社も変わらないのだ。

しかし、それは多くの男性にとっては好ましいことではない。ある種の男性にとっては悪夢だ。

今では企業の中でも女性上司は増えたが、役員クラスの男性は、部下として女性に仕えた経験が無い。そのような事態を想定したことさえない。

だから、中高年以上の男性は、女性が社会のボスになることを、本能的に嫌う。

今回、トランプを勝たせたのもこの層だ。

「これまで、8年間も黒人に支配されてきて、この先また女に支配されるのか、、、、」

そんな思いを胸に秘めた(公言できない)中高年男性がトランプを勝たせた。

ガラスの天井を打ち破るのは誰だ?

ヒラリーがトランプに負けた理由はいろいろある。

女性に人気が無いとか、若い女性はヒラリーが嫌いだとか、専業主婦はヒラリーが嫌いだとか、いろいろ言われている。

ただし、ヒラリーの名誉のために言っておくと、今回の選挙では、女性の過半数がヒラリーに投票している。言われているほど女性に嫌われていないし、実は支持もされていた。

ヒラリー敗北の原因は結局のところ、中高年男性がトランプに投票したからだ。

これは、言ってみれば男性の女性に対する「反革命」なのだ。

しかし、革命というものは、けっして一直線に進むものではない。

フランス革命の時も、ロベスピエールがルイ16世やマリー・アントワネットをギロチン台に送り込んで政権を奪取した後にも、市民革命を危惧したイギリスを中心とした外国勢力の侵攻、ブルジョワジー勢力の復権、ナポレオンによる帝政、そして復興王政と、さまざまな反革命が起きた。

革命は、そのようないくたの反革命を乗り越えて成されるものなのだ。

2008年の米大統領選において、オバマとの民主党候補争いに負けたヒラリーは、その敗北宣言でこのように語った。

私たちは今回、最も硬く最も高い場所にあるガラスの天井を打ち破くことはできませんでした。 しかし、みなさんのおかげで、その天井にはおよそ千八百万もの亀裂ができました。天井から射し込む光はかつてないほど明るく、私たちみんなの心に、次はきっと、この道のりはもう少し歩きやすいものになるだろう、そんな希望と確信を与えてくれます。

「この道のり」は、ヒラリーが語ったようには歩きやすくはならなかった。

この後、またしても敗北宣言を行うハメになるとは、きっと思ってなかっただろう。

その(今回の)敗北宣言でも、ヒラリーはガラスの天井に言及している。

(大統領という)最高で最も困難な『ガラスの天井』は打ち破れませんでした。しかし、いつか誰かが、私たち考えているよりも早く達成することでしょう。

そう。いつか、誰かが。もしかしたら次の大統領選で、打ち破るかもしれない。

8年前、ガラスの天井には1800万の亀裂ができた。今回は6000万だ。亀裂は確実に拡がっている。

ヒラリー敗北のニュースをうけて、レディ・ガガなど多くのセレブたちは悲しみに満ちた声をあげているが、歌手のケイティ・ペリーはこのようなツイートをしている

私たちは決して黙っていない。革命はこれから起こる。起き上がって。民衆に力を。静かに座っていてはだめ。ただめそめそ泣いていてはだめ。動くのよ。

そう。女性革命はここから起こるのだ。

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竹井善昭

CSRコンサルタント、マーケティング・コンサルタント、メディア・プロデューサー。一般社団法人日本女子力推進事業団(ガール・パワー)プロデューサー。

ダイヤモンド・オンラインにて「社会貢献でメシを食うNEXT」連載中。
http://diamond.jp/category/s-social_consumer
◇著書◇「社会貢献でメシを食う」「ジャパニーズ・スピリッツの開国力」(共にダイヤモンド社)。 ◇翻訳書◇「最高の自分が見つかる授業」(Dr.ジョン・ディマティーニ著、フォレスト出版刊)

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